歴史と本と翻訳と ~つばめ翻訳~

個人事業者つばめ翻訳。翻訳をめぐるあれこれを書いたり、海外記事を翻訳したりしています。

ウォーカーズのショートブレッド

Walkers(ウォーカーズ)のショートブレッドが好きでよく買うのですが、
ジェーン・ゴードンについて訳していたときにパッケージを見ていてふと思ったこと。

この人、ジェーン・ゴードンに似てない?
walkers2.png

英語版Wikipediaのジェーンのページの画像と似てるような…
Jane_Duchess_of_Gordon_in_green_riding_dress_by_Daniel_Gardner_around_1775.jpg

服装が似ているし(ただグリーンなだけ?)、
キルト姿の男性に挨拶を受けている姿が
ゴードンハイランダーズの兵士徴募の場面を彷彿とさせます。

Walkersの製品でよく見る図柄なので
すぐに由来がわかるかと思ったのですが、
ネット上では情報にたどりつけませんでした。
Walkersのサイトにも特に説明はないようです。
Walkersにメールで問い合わせてみましたが、今のところ回答は届いていません。
(回答いただきました!)

ジェーンの記事を書かれたレイチェルさんにも尋ねてみましたが、
この女性が誰かは聞いたことがないとのこと。
老舗のお菓子なので
お膝元のスコットランドや英国では知られているかなと思っていましたが
意外とそうでもないようです。

特に誰というわけではなくて
典型的なスコットランド紳士+淑女のイメージ図なのでしょうか。

Walkersの設立は1898年でジェーンは1812年に亡くなっているので、
ジェーンがWalkersのショートブレッドを気に入っていたというエピソードはありえませんが、
ハイランド文化を花開かせたジェーンに敬意を表して
製品のキャラクターにした可能性はあるかも?と思ったり。


追記
この話をツイッターでつぶやいたところ、
「フローラ・マクドナルドとボニー・プリンス・チャーリーだよ」
という情報をいただきました!

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レディ・ジェーン・ゴードンの周辺

スコットランドの貴族ジェーン・ゴードンについて翻訳したときに
調べたことを備忘録としてまとめてみようと思います。

〈キンラーラの邸宅について〉
ジェーンが別居後に住んだキンラーラの邸宅は今も健在。
こんなお屋敷です→Castles of Clan Gordon Wiki

敷地内にあるジェーンの墓石の写真もありました→こちら

リンク先は作家Ciji WareがFacebookに投稿している写真で、
墓碑に刻まれている言葉も書かれています。
また、Ware氏はジェーンを題材にIsland of the Swansという歴史小説を書いています。

〈スペイ川〉
変わった名前のこの川は川釣りのメッカのようで、
日本にも愛好家が多い様子。
DVDもありました→Blue Charm
DVDにはゴードン・キャッスルも出てくるようです。

〈ロバート・バーンズ〉
ジェーンが援助していたロバート・バーンズは、
『蛍の光』のオリジナルの作詞者。
『蛍の光』が日本でもなじみのある曲だからか、
ジェーンよりもバーンズのほうがよっぽどヒット数が多いです。

バーンズについてはこちらの記事がくわしかったです↓
Onlineジャーニー スコットランド最愛の息子 詩人 ロバート・バーンズ
ただし、ジェーンについての記述は一言もなし。
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I Have a Dream から50年


April+4th2C+1968+by+Nikkolas+Smith_2.jpg

『April 4th, 1968』
Copyright Nikkolas Smith All Rights Reserved.
※画像はThe Gun Showよりお借りしました。


ぞくっとするようなすごみを感じる画像です。

キング牧師の写真を加工したものだと知って見なければ、
私なら「ちょっと怖い」と感じてしまうと思います。
ヒップホップの歌手か誰か?と思うかもしれません。

この画像は、Nikkolas Smithさんというアーティストが作成したものです。
タイトルにはキング牧師が暗殺された日付がつけられています。

2012年に起きたトレイボン・マーティンくん殺害事件を受け、
彼がかぶっていたのと同じようなフードつきパーカーを
キング牧師の写真に貼り付けて加工されました。

マーティンくんは、夜、パーカーをかぶって歩いているときに
自警団のジョージ・ジマーマン氏にあやしまれ、
つきまとわれてもみあいになった後、銃で命を奪われました。

事件が起きたのは昨年ですが、
先月ジマーマン氏に無罪判決が出ました。

折しもワシントン大行進から50年目の節目となる今、
このような判決が出たことに怒りを覚えた人は多く、
この画像も抗議の意志を示すアイコンのように
ネット上で爆発的に広まったそうです。

公民権運動と必ずセットで登場する聖人さえ、
フードをかぶせたらあやしく見えるのか。

伝わってくるメッセージは痛烈です。

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『カンタベリー物語』犬の名前で考える

前回の中世のペットの記事のおまけ2で書いた
『カンタベリー物語』に出てくる犬の名前について、少しまとめてみようと思います。

まず、名前の表記の変遷はこのようになっていました。

Colle→Coll→ハチ公→コル

Talbot→Talbot→熊公→タルボット

Gerland→Garland→?→ゲルランド


左から順に、中期英語原文→現代英語原文→西脇訳(1949年初版)→桝井訳(1995年初版)
(今回の翻訳の原典としたMEDIEVALISTS.NETに載っていたのは中期英語でした)

そもそもColleとGerlandの表記に自信がなく、
「先行訳はどうなっているか見てみよう」と思ったのが最初でした。

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