
先日、サン・フレアアカデミーで開催された
深井先生の「英文読解力強化セミナー ~誤読をなくし、誤訳を防ぐ~」に参加しました。
※セミナーのリンク先はキャッシュで残っていたものです。
事前課題が2件出ていたので
誤訳しやすい箇所、判断が難しい箇所などを
ひとつひとつ指摘していただくのかなと思っていましたが、
実際はその何倍も実践的でした。
特に、講義の中に散りばめられていた
「エクササイズ」が山椒のようにぴりりと効いていました。
エクササイズでは
事前課題とは直接関係がなさそうな小さな問題がその場で出され、
目的は知らされずにまずは取り組み、自分の答えを出し合いました。
さらに、なぜその答えを選んだのか、説明も求められます。
ひと通り回答が出そろったところで、
先生からその作業の目的が明かされると、
実はそのエクササイズは
英文を読むときに大切なポイントや
訳語を選択するときに必要な考え方の導入のような役割を果たしていました。
そこで初めて事前課題に立ち返り、
「課題では本当はここでこのエクササイズにあたる作業が必要だった」
とわかりました。
エクササイズでうまく答えられず「しまった」と思い、
間違えるとどうなるかを目の当たりにして、
「英文読解に必要な作業の正しいやり方」を飲み込むことができました。
それは、数学の問題などで
間違って初めて解き方や考え方がわかる感覚に似ていました。
一文一文つきあわせたり、
自分の訳文を一人ずつ読み上げて
先生が解説をしたりする添削式の授業とは違い、
「合っているか・合っていないか」ではなくて、
間違いのパターンと正しいやり方がセットでわかる授業でした。
エクササイズや解説を通して
訳語の選び方、翻訳でやってはいけないこと、下調べのまとめ方、
パラグラフリーディングの必要性などを学べるとても実践的な授業でした。
実は今年のはじめ、あるお仕事でお世話になった方から
「読解力が弱くて誤訳が多い」というご指摘をいただきました。
そのため、セミナーの紹介ページで
「翻訳で大事なのは日本語表現力」よく聞く言葉ですが、本当でしょうか。
「読めるけど書けない」本当に読めていますか?
という文言を読んだ瞬間、
「これはまさに自分のためのセミナーだ!」と思い、すぐに申し込みました。
翻訳学校の課題、定例トライアル、実際の仕事などでうまく訳せずに苦しむ原因は
自分の日本語力の問題なのだとこれまでは思っていました。
さらに、外国文学の「翻訳臭」のする文章が苦手だということもあり、
その臭みがない文章をいかに書くか、ということが翻訳をする自分の中心にありました。
英語の読解力や知識が十分でないことももちろん認識はしていたのですが、
「わからないことは必ずあるから、
そこは辞書や調べ物で補っていく部分、
その場その場でなんとかしていく部分」と思っていました。
この数年間、通信講座で翻訳学校の授業を受けてきましたが、
このように考えていたために、英文読解のトレーニングがないがしろになっていたのだと思います。
昨年のある翻訳の賞での審査員の方からのコメントでも、
「英文の読み解けないところは文章力でねじ伏せている」
というご指摘をいただいていました。
今になって、それも英文読解力が足りていない故なのだとわかります。
今回の深井先生のセミナーでは、
日々の仕事でも実際に使える考え方や
今日から始めれば確実に変わる「翻訳筋」を鍛える教材などもご紹介いただきました。
今この時期に受講して本当によかったです。
…ところで、タイトルにはちゃんと「英文読解力強化セミナー」とあるのに、
頭の中で「誤訳セミナー」と言い替えてしまっていた私。
「誤訳や下調べの甘いところを
みんなの前でバシバシ指摘されるようなセミナーなんだ…!」
と戦々恐々としていましたが、
実際は緊張感がありながらもあたたかいご講義でした。
まずは基礎から。
アメリカの小学生向けの英作文の参考書と
大学受験のパラグラフリーディングの問題集を買おうと思います。
『読んだよ』代わりに
っといただけるとうれしいです。

にほんブログ村

にほんブログ村
深井先生の「英文読解力強化セミナー ~誤読をなくし、誤訳を防ぐ~」に参加しました。
※セミナーのリンク先はキャッシュで残っていたものです。
事前課題が2件出ていたので
誤訳しやすい箇所、判断が難しい箇所などを
ひとつひとつ指摘していただくのかなと思っていましたが、
実際はその何倍も実践的でした。
特に、講義の中に散りばめられていた
「エクササイズ」が山椒のようにぴりりと効いていました。
エクササイズでは
事前課題とは直接関係がなさそうな小さな問題がその場で出され、
目的は知らされずにまずは取り組み、自分の答えを出し合いました。
さらに、なぜその答えを選んだのか、説明も求められます。
ひと通り回答が出そろったところで、
先生からその作業の目的が明かされると、
実はそのエクササイズは
英文を読むときに大切なポイントや
訳語を選択するときに必要な考え方の導入のような役割を果たしていました。
そこで初めて事前課題に立ち返り、
「課題では本当はここでこのエクササイズにあたる作業が必要だった」
とわかりました。
エクササイズでうまく答えられず「しまった」と思い、
間違えるとどうなるかを目の当たりにして、
「英文読解に必要な作業の正しいやり方」を飲み込むことができました。
それは、数学の問題などで
間違って初めて解き方や考え方がわかる感覚に似ていました。
一文一文つきあわせたり、
自分の訳文を一人ずつ読み上げて
先生が解説をしたりする添削式の授業とは違い、
「合っているか・合っていないか」ではなくて、
間違いのパターンと正しいやり方がセットでわかる授業でした。
エクササイズや解説を通して
訳語の選び方、翻訳でやってはいけないこと、下調べのまとめ方、
パラグラフリーディングの必要性などを学べるとても実践的な授業でした。
実は今年のはじめ、あるお仕事でお世話になった方から
「読解力が弱くて誤訳が多い」というご指摘をいただきました。
そのため、セミナーの紹介ページで
「翻訳で大事なのは日本語表現力」よく聞く言葉ですが、本当でしょうか。
「読めるけど書けない」本当に読めていますか?
という文言を読んだ瞬間、
「これはまさに自分のためのセミナーだ!」と思い、すぐに申し込みました。
翻訳学校の課題、定例トライアル、実際の仕事などでうまく訳せずに苦しむ原因は
自分の日本語力の問題なのだとこれまでは思っていました。
さらに、外国文学の「翻訳臭」のする文章が苦手だということもあり、
その臭みがない文章をいかに書くか、ということが翻訳をする自分の中心にありました。
英語の読解力や知識が十分でないことももちろん認識はしていたのですが、
「わからないことは必ずあるから、
そこは辞書や調べ物で補っていく部分、
その場その場でなんとかしていく部分」と思っていました。
この数年間、通信講座で翻訳学校の授業を受けてきましたが、
このように考えていたために、英文読解のトレーニングがないがしろになっていたのだと思います。
昨年のある翻訳の賞での審査員の方からのコメントでも、
「英文の読み解けないところは文章力でねじ伏せている」
というご指摘をいただいていました。
今になって、それも英文読解力が足りていない故なのだとわかります。
今回の深井先生のセミナーでは、
日々の仕事でも実際に使える考え方や
今日から始めれば確実に変わる「翻訳筋」を鍛える教材などもご紹介いただきました。
今この時期に受講して本当によかったです。
…ところで、タイトルにはちゃんと「英文読解力強化セミナー」とあるのに、
頭の中で「誤訳セミナー」と言い替えてしまっていた私。
「誤訳や下調べの甘いところを
みんなの前でバシバシ指摘されるようなセミナーなんだ…!」
と戦々恐々としていましたが、
実際は緊張感がありながらもあたたかいご講義でした。
まずは基礎から。
アメリカの小学生向けの英作文の参考書と
大学受験のパラグラフリーディングの問題集を買おうと思います。
『読んだよ』代わりに


にほんブログ村

にほんブログ村
- 関連記事
-
-
翻訳フォーラムのシンポジウム&大オフに行ってきました。 2016/05/31
-
書類の片づけ 2015/09/24
-
「英文読解力強化セミナー」を受けました。 2015/06/28
-
JATのアンソロジーが届きました。 2014/10/09
-
第11回JAT翻訳コンテストが始まりましたよー 2014/10/03
-
スポンサーサイト


