歴史と本と翻訳と ~つばめ翻訳~

個人事業者つばめ翻訳。翻訳をめぐるあれこれを書いたり、海外記事を翻訳したりしています。

翻訳フォーラムのシンポジウム&大オフに行ってきました。

東京で行われた翻訳フォーラムのシンポジウムに参加してきました。

以前参加したIJETではたくさんの教室で同時に複数のセミナーが行われたので、
コマが重なって残念ながら聞けなかった内容もありましたが、
今回は大学の一教室だけでの開催。
4人の先生方の講演+ワークショップの発表会を
腰を据えてじっくりうかがうことができました。

講演1:井口耕二さんの「体育会系翻訳トレーニング論」では
「地味な基礎練習」が自分に欠けていることを反省。

講演2:深井裕美子さんの「翻訳を始めよう」では
「仕事の引き受け方、打診時の注意点」を再確認。
仕事の断わり方、提案の仕方、自分の得意分野の売り込み方。

「めだかの学校」のみなさんが発表されたのは、
井口さんがおっしゃった「地味な基礎練」にすぐに使える具体的な事例。
去年、深井先生の講座でも習った「Outlining; 筋書き」と、
さきの先生の「英語と日本語の構造・品詞の機能を考える練習」、
「tenseとaspectをつかむ練習」。

講演3:高橋聡さんの「辞書を読もう」では、
「翻訳に必要な辞書」を具体的に教えていただきました。
電子辞書から撤退してしまったセイコーのPASORAMAを
メインで使用している身としては「まさに今聞きたかった!」内容。

講演4:高橋さきのさんの「落とし穴にはまらない」では、
「読めていないのが誤訳の最大の原因」という翻訳のカギを再確認。
「勝手訳」に陥ってはいけないという自戒の念。
そして、「翻訳者の矜持」。


今回シンポジウムに申し込んだのは、
継続的に仕事を受注するようになって1年近く経った今の自分に
必要な内容だと思ってのことでした。
実際、この講演を今聞くことができて本当によかったです。
先生方が話してくださった内容が
いかに有益で、すぐ使えるものかが実感をもって理解でき、
先生方のお話の中で今の自分がどこに当てはまるか、
何が自分に足りていないか、
これから何をどう練習していけばいいかなどを
考えながら聞くことができました。
たぶん、去年までだったら経験が少ないがゆえに
ここまでの実感をもってお話を聞くことができなかったと思います。

今回のシンポジウムは
4人の先生方が共同で執筆された「翻訳のレッスン」の刊行記念ということですが、
講演を聞いていてリアルタイムでは追いつけなかったところを
書籍で補える形になっているように思います。
逆に、シンポジウムには参加せずに書籍だけを読んでいたら
私にはピンとこないところもあったかもしれません。
その場での理解が生まれる直接講義と、落ち着いて復習できる書籍が
どちらも互いに伏線になっていて、すばらしい企画だと思いました。

さらに今後、各先生によるテーマごとのレッスンも予定されていて、
今回の講演や書籍の中に出てきた基礎練を
実地で教えていただける機会になるようです。
これも、書籍→シンポジウム→レッスン、とつながっているのですよね…
その仕掛けに遅ればせながら気がついて、
なんだかどきどきしてしまいました。


大オフにも参加しました。
以前から色々なお仕事でお世話になっていた方と、ようやくゆっくりお話ができました。
日々お世話になっているアドインの生みの親である方にお礼を伝えられたし、
東京でのIJETでお話した方に再会もでき、
以前からツイッターでつながっていた方にもご挨拶できたし…
さらには大好きなある作家さんの仕事場に
インタビューに行かれたことがあるという方の
お話もうかがうことができ、とっても興奮しました!!

シンポジウムと大オフを企画運営してくださったみなさま、
お会いしたみなさま、本当にありがとうございました。

ちょっとまだ知恵熱があるような感じで本調子ではないですが、
基礎練を日々の生活に組み込むために
さっそく工夫しようと思います。

にほんブログ村 英語ブログ 英語 通訳・翻訳へ
にほんブログ村

にほんブログ村 英語ブログ 英語学習者へ
にほんブログ村

関連記事
スポンサーサイト

PageTop

コメント


管理者にだけ表示を許可する
 

レポート、興味深く、気持ちよく読ませて頂きました。

>その場での理解が生まれる直接講義と、落ち着いて復習できる書籍がどちらも互いに伏線になっていて、すばらしい企画だと思いました。

ナルホドと思いました。

セミナーや講座も120%のものを得るための「出席し時」てありますよね。よいタイミングで出席されたように感じました。

「矜恃」てこれからもあり続けてほしい素敵な日本語ですね。

Sayo | URL | 2016-05-31(Tue)16:59 [編集]


Re: タイトルなし

Sayoさま

お読みくださってありがとうございました。

翻訳者の方のご講義はいつも情報が盛りだくさんで、
その場では理解のスピードが追いつかず
「もっとゆっくり、かみしめながら聞きたい!」と思うことが多いので、
今回は書籍とセットでとてもありがたく思いました。
それと同時に、どちらか一方だけではわからないというわけではなく、
また両方で同じことを言っていて損をした気分になるのでもなく、
本当に絶妙なバランスで絡み合うように作られているように感じました。

さきのさんのおっしゃる「矜持」は力強く、
また深かったです。

おさや | URL | 2016-05-31(Tue)21:10 [編集]